あなたのアドバイスが効果を発揮するたった1つのポイント

あなたのアドバイスが効果を発揮するたった1つのポイント

アドバイスもらって嬉しい時と、モヤっとする時ない?モヤっとどころじゃないな。イラッとしたり、ムカっとすることもある。この違い、わかりますか?どんなアドバイスは嬉しくて、どんなアドバイスは迷惑なのか。多くの教員が、多くの親が、多くの人が、間違えてやってしまうアドバイスを考察してみようと思います。

巷にはアドバイスがあふれています。世は情報発信戦国時代。誰もがインターネットで自分の思いを発信できる。だから、それぞれが思うそれぞれのアドバイスだらけです。Twitterで一言呟けば、アドバイスがたくさん返ってきます。

昨年、学校がなかなか変われない現状を呟いたところ

「あなたは教員を辞めた方がいい。生徒に迷惑です。」

というありがたいアドバイスをいただきました。

マジか〜。じゃあ辞めるかぁ。ほんと、アドバイスありがとうございます!助かりましたぁ。いやぁ生徒に迷惑をかけていたなんて!目から鱗が落ちましたわ!!ほんと助かりました。いやマジでほんと。辞めます!

ってなるか!!

絶対ならんよね。まぁ言われなくても辞めたけどさ。

でもね、ちょっと考えるんです。これを書き込んだ人って、きっといろいろと嫌な思いをしてきたんだろうなぁって。伝えたい想いがあるんだろうなぁ。自分の伝えたい思いを、アドバイスに込めているんですね。そう思ってスルーしました。あーしんど。

ちょっと待てよ・・・。

この記事だってアドバイスじゃないか。

「アドバイスについてアドバイスするなんて迷惑だ!」とか言われそうですね。

すると、「迷惑なら読まない方がいいよ!」なんてアドバイスをしちゃうわけです。

いや「読んでから言われても困るでしょ!最初に伝えないと。」ってアドバイスが返ってきます。

「タイトルで伝えたでしょ?タイトルを読んだ方がいいよ!」華麗なアドバイスカウンター炸裂。

ヤベェ、アドバイスがアドバイスを生む。アドバイスの無限増殖やで。

楽しくなって話がそれました。悪い癖です。

中学生の時、周りからいじめられていた時期がありました。泣き虫だったもんで、毎日すぐに泣いちゃうんですね。泣くのが面白いから泣かせる。また泣く。ほら面白い。そんな時期があったんです。中1の頃ですねぇ。あぁ懐かしや懐かしや。

母親に勇気を出して相談しました。

母親は自分が昔、嫌な思いをした経験を話してくれました。そして、そこから脱した方法も。そして、こんなアドバイスをくれました。

「笑えばいいの。泣かせたい人には笑えばいい。笑っていたら、一緒に笑いたい人が近くに集まってくるよ。泣かせたい人はつまらないから去っていくよ。」

なるほど!と思いました。次の日から私は四六時中笑うようにしました。嫌なあいつらの顔を見たら、笑って「おはよう」というようにしました。授業中も休み時間も、笑っていました。嫌な雰囲気を感じた時は、笑って逃げました。部活の時もずっと笑っていました。卓球の大会の試合中も笑っていました。どんなに負けても笑っていました。相手の選手は怯えていましたがね。

そうしたら、友達関係が変わって・・・中2から本当に楽しくなったんですよねぇ。母親のアドバイスのお陰です。

アドバイスは、役に立つんです。

「本人が求めてさえいれば」

これだけです。たったこれだけ。

「アドバイスは、本人が求めている時にだけ役に立つ」

例えば夕飯を作ったとします。家族に振る舞います。
すると家族からありがたいアドバイスが来ます。

「ちょっと塩味が強いな。もうちょっと控えないと素材の味がいきないよ。」

「熱いれすぎじゃない?硬くなる前に火を止めないとダメじゃん。」

「メニューに偏りがすごいよね。飽きが来ないためには工夫が必要だよ。」

うるせ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

ってなりませんか?そんなアドバイスいらんのです。だって求めていないもん。「美味しい!」とか「大好き!」とか感想が欲しいだけ。「ちょっと口に合わなかったな」でも別に構わない。でもアドバイスなんて求めていないんですね。

これが「ちょっと今日の料理、自信ないんだよね。もっと美味しくするための意見が欲しいんだよ。アドバイスちょうだい。」って言った後なら別ですよね。同じアドバイスでも、途端に役に立つものになる。

いらないアドバイスは、いらないんです。

子育てで、やっていませんか。

「子どものために」と言いながら一方的なアドバイス。
求められていないのに、人生の経験者の顔してアドバイスしていないでしょうか。

「今勉強しないと将来困るよ!勉強を楽しくやる方法教えるよ。それはね・・・」

そのアドバイスは本当に子どもが求めているものですか?子どもは「勉強していない」ことに困っていて、あなたにアドバイスを求めたのですか?子どもが困って助けを求める前にしたアドバイスは、迷惑としか思われていません。それってただの無駄です。

教室でもよくあるよなぁ。

「みなさんのためにいっているのです。」

とか言いながら、長い説教をする先生。誰も求めていない説教を長々とした結果、ただの迷惑になっちゃうことあるんです。でね、喋っている方は善意の塊なもんだから、こちらの意見など聞きません。「あなたのためですから。聞きなさい。」ってなっちゃう。なかなか厄介なのですね。

アドバイスをしてあげたくなったらさ、一旦立ち止まってみてください。
多くの場合、自分から積極的に伝えるアドバイスなんて要らんのです。欲しい時は、本人が求めますから。あなたのアドバイスは求められていないのです。それを忘れないことです。

もしね、困っている人を見かけたら・・・困っている子どもを見てしまったら・・・

アドバイスの代わりに話を聞いてあげてください。それで十分です。
もしかしたら・・・話を聞いているうちに、相手はアドバイスを求めるかもしれません。
その時はちゃんとアドバイスしてあげればいいんですよ。
そして、あなたのアドバイスを受け入れるかどうかは相手に委ねます。
あったりまえです。

「あなたのために言っているのよ」

「お前のために言ってるんだぞ」

そんな言葉が自分の口から聞こえたら
100%、言っているあなたが気持ちよくなっているだけです。
あなたの言葉は、求められていません。

きついことを言っちゃいましたが・・・
このアドバイスが・・・求めている人だけに届きますように。

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