「頑張れ」って結局言っていいの?言わない方がいいの?

「頑張れ」って結局言っていいの?言わない方がいいの?

日本に帰ってきて体重が3kg減りました。
食べ物美味しくって食べまくっているのに、それでも痩せたの!
ベルトが緩くなったし、お腹周りもスッキリした気がする!

で、息子に「どう?パパ、お腹へこんだでしょ?」って聞いてみたのね。

「まったくへこんでない。ふくらんだまま、小さくなったかんじ。もっとがんばって!」

・・・はい。頑張ります。

ということでにっしーです。

日本人の大好きな言葉に「頑張れ!」ってあるよね。
「頑張れ日本!」とか「がんばれ元気」とか「レバンガ北海道」とか(知ってる?北海道のチームってコンサドーレ札幌もそうだけどさ、この辺のダサカッコ良さを狙った感じあるよね〜。)

これ、日本らしい表現だなぁって思うんですね。

最近ではすっかり「タブー」とまで言われてしまっている「頑張れ」を考察します。
さぁ頑張って書きますよ!!

頑張れにあたる英語ってないんだよね。Google検索してみると・・・

Go for it 〜 いっちゃえ!やってみなよ!

good luck〜幸運を!

keep it up〜その調子だよ!

you can do it!〜君ならできるよ!

みないな感じかな?どうにも「頑張れ」とのニュアンスの違いを感じるんです。これ、なんだろうなぁってずっと考えていて。

この違いをみやすくするために、ちょっと大袈裟な表現にするね。

「もっと頑張れ」

なんか嫌な感じしない?「お前頑張っていないんだよ」を前面に押し出された感じ。
「You can do it!」は激励だけどさ「もっと頑張れよ」は激励じゃないんだよね。
叱咤なだよ。叱咤激励の叱咤。知ったようなこと言って悪いけどさ。

きっと「頑張れ」がタブーとされているのってこの辺のニュアンスだよね。

「もう十分頑張っているのに、これ以上何を頑張れっていうの!もう!」

っていう感情。「頑張れ日本」も「がんばれ元気」も、「もっと頑張れ」のニュアンスをちょっとだけ感じる。「レバンガ北海道」は知らんけど。

前提に「頑張りが足りないよ」っていう感情を感じるんだな。
叱咤激励なんだよ。激励の前に叱咤しちゃうの。この辺がとっても日本らしい。

でもさ、頑張って、苦しんでいる人にとって欲しい言葉は「叱咤」じゃない。
「激励」だけなんだよね。

英語の4つの表現に戻るけれど、これって全部「激励」じゃない?

やってみなよ!も、幸運を!も、その調子だよ!も、君ならできるよ!も

ぜーんぶ激励。叱咤してないの。

日本の文化だとさ、「叱咤」が「激励」と同じ意味で使われるんだけれど、大声で叱りつけるような「叱咤」が、心から応援する「激励」と同じなわけないんだよ。

叱咤激励なんて言葉を作った人を叱咤したいよ。もっと頑張れ!

だから、応援団長の顔して味方チームのピッチャーを傷つけるみたいなことになるんだよ。スタンドからさ「ほら、もっと腕振れよ!もっとー!もっとー!頑張れ田中!!」とか言われてごらんよ。落ち込むでしょ?

じゃあなんて言ったらいいんだろうって話なんだけれど。

私はね、頑張っていない人なんて世の中にいないと思っていてさ。

これは学校の生徒たちを何百人何千人と見てきて、はっきりわかったこと。
バリバリ勉強ができる生徒も、バリバリスポーツができる生徒も
勉強が苦手な生徒も、運動音痴の生徒も、
一日中YouTubeやゲームで暮らしている生徒も、
忘れ物をしてしまう生徒も、先生に反抗しちゃう生徒も、
みんなそれぞれの環境で、それぞれの人生を頑張っている。

そもそも他者と比較するもんじゃないんだよ。

「頑張る」って元々「我を張る」ってことなんだよね。
「自己を貫く」って意味なの。それぞれの個人の中にあるものなんだ。
だから、比較した瞬間にしんどくなるんだよ。

学校ってどうしても横並びだから。同じ年齢の人を集めて、誰が優秀かとかやっちゃいがちな場所だから。どうしても「あいつは頑張っていて、こいつは頑張っていない」ってなるんだけれど、本当はそうじゃないんだ。

大人だってそんなの嫌だよね。

同期入社の同年齢が1ヶ所に集められてさ、売上や年収をずっと比較されるの。
あいつは頑張っていて、お前は頑張っていないよな。もっと頑張れ。
そうやって言われ続けたら、すぐにグレる自信あるよ。

だからね、根底に「みんなそれぞれの自分を頑張っている」を持って欲しいんだよね。
そうしたら「頑張れ」じゃない言葉がかけられると思うんだ。

じゃあ代わりにどんな言葉がいいんだろう?

「頑張ってるね。」

これはね、必ず具体的な例が必要です。日本の価値観では、努力値マックスの人が頑張っていると思われているから、努力値マックスだと自認している人って多くないからさ、「は?何が?どうせ嫌味でしょ?」って思っちゃうケースも多いんです。めんどくさいよね。でも、そうなんです。あと、若干の上から目線も伝わります。

「頑張ってるなぁって思ってさ。」

だいぶ和らいだ上から感。「気を遣いまくった結果、アイメッセージにしてみました。」ってこっそり応援する感じが日本っぽい。でもこれ、絶対に自分より経験や年齢が下のひとにしか言えないよね?やっぱり頑張れ!には上からの叱咤の要素が入るんだなぁ。これだけ気を遣ってもさ。

もっとちゃんと応援しちゃってもいいと思うんだ。

「応援しているよ!」
「応援しています!」

どうだろう?もうストレートに「応援」を伝えちゃうのだ。
私はこれ嬉しい。応援されているんだ。応援してくれる人がいるんだ。
それだけで頑張れる気がする。実際にね、私はこれを使うようにしています。
「頑張れ!」よりも少しだけ遠くから。はっきりと激励を伝えるのね。

叱咤をやめて、激励にしたら言葉は伝わるようになるんだ。

これは甘やかしじゃないからね。

応援するの。

もっと頑張れ!じゃなくって

「思うがままにやってごらん!」

「幸運を祈ってるよ!」

「君ならできるよ!」

「その調子その調子!」

って背中を押してあげればいいの。

「私はあなたを応援しているよ。」

そうやってはっきり伝えてあげれば、
子どもたちはちゃんと頑張れる(自分を貫ける)んだよ。

応援団になろう。

激励団になろう。

叱咤団なんていらねーぜ。

みんなで応援しあって行こう。

それでは御唱和ください。

フレーーーーー!!!!

フレーーーーー!!!!

みんな!!!!!!!!!!

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